意外に知られていない素人臭いExcel講座です。
今回は、名簿や住所録などを作って、
名前を五十音順に並べ替えようとした時に、
思った通りの順番に並ばないのを何とかする方法です。
ミソはルビ(ふりがな)の設定です。
菅野じゃないの菅野なの
症状を説明します。
例えば、株式会社読売巨人軍の社員名簿を作っているとします。
最初は月給順で作っていたのですが、
ふと五十音順(あいうえお順)に並べ替えてみたくなりました。
そこで、”氏名”の列を選択して、ホームリボンの右端から、
並べ替えで昇順(小さいもの順)をクリックしました。
するとどうでしょう。
菅野選手が小林選手より前に来てしまったではありませんか。
なので、”スガノ”は”カメイ”と”コバヤシ”の間ではなく、
本当は”サワムラ”と”スミタニ”の間に来てほしいのです。
行を手で入れ替えて、正しい位置に持ってくることは可能ですが、
それでは根本的な解決にはなりません。
上手く五十音順に並ばない原因
並べ替えが上手く機能しないのは、
Excelが”すがの”を”かんの”と認識しているからです。
実は、Excelのセルに入力された文字列には、
“ルビ”(ふりがな)が内蔵されています。
このルビはどのようにして設定されるかというと、
基本的にそのセルに入力した時の様態を引き継ぎます。
つまり、”SUGANO”とキーボードでタイプして”菅野”に変換した場合、
Excel的にはこの文字列のルビは”すがの”です。
一方、”KANNO”とタイプして”菅野”に変換した場合は、
Excel的にはこの文字列のルビは”かんの”です。
その他にも、Excelにキーボードで手入力するのではなく、
どこか別のところ、例えばブラウザやWordなどから、
“菅野”という文字列をコピペしてきた場合には、
そもそもExcelはこの菅野という文字列にルビを識別してくれません。
なので、ルビが想定しているのと違っていたり、
そもそもルビが識別されていなかったりすると、
Excelは並べ替えを上手くできないんですね。
Excelにルビを正しく認識させましょう
症状の原因がわかると、対処法が見えてきます。
つまり、Excelにルビを正しく認識してもらえばいいわけです。
Excelにはルビを表示する機能があります。
ホームリボンのフォントコーナーにある、
ルビの表示/非表示ボタンです。
これをクリックすると、
その時点でExcelが認識しているルビが表示されます。
今回の場合、ご覧の通り、
“菅野”のルビが”カンノ”になってしまっています。
というわけで、この”カンノ”を”スガノ”に直してしまいましょう。
セルをダブルクリックして直接ルビを編集することができます。
セルをダブルクリックしても何も起こらない場合は、
セルを直接編集する設定になっていない可能性がありますので、
ファイルメニュー→オプション→詳細設定
と辿り、セルを直接設定する設定にしておきましょう。
詳しくは以下の記事の”Lv 2″をご覧ください。
ルビが正しく編集できたら、
改めて昇順で並べ替えを実行してみましょう。
無事、正しい位置に菅野選手を持ってくることができました。
以上、Excelの並べ替えで、
思い通りの五十音順(あいうえお順)にならないのをなんとかする方法でした。
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