【第2話】支払手形を使うメリットデメリット

猫と学ぶ経営管理
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こんにちは原田です。

猫と学ぶ経営管理の第2話をお届けします。

今回は支払手形について。

支払手形にもメリットとデメリットがありますので、

それをよく理解した上で、利用するかしないかを決めましょう。

 

登場猫物と登場人物

原田会計の招きネコ、マネ

原田会計代表、公認会計士の原田(以下ひで)


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支払手形は最近あんまり使われなくなっている

ひで:やっぱり建設業はまだまだ手形決済やなぁ。

マネ:なになに?何の話?

ひで:決済方法の話。

決済方法っていくつかあるけど、流行りすたりがあるんよね。

マネ:キャッシュレス決済がどうこうみたいな話?

ひで:それは個人のお客さんとのやり取りの話やな。

現金で払うのかクレジットカードで払うのか、

電子マネーで払うのか、あるいは最近はやりのスマホアプリ決済を使うのかみたいな。

まぁ、これもまた今度詳しく説明するけど、

今言うてるのは、会社同士の決済の話な。

マネ:決済手段なんか言うほど種類あらへんやん。

そんなんでも流行りすたりがあるん?

ひで:そうやねん。

ていうか、そもそも約束手形って結構日本独特やで。

マネ:え?海外に約束手形無いん?

ひで:んーーー、あるにはあるんやけど、

日本での使われ方とはちょっと違うし、

おれの知ってる限りあんまり使われてへん。

んで、それはいいとして、決済手段の流行りすたりの話なんやけど、

約束手形での決済っていうのは、ここ最近めっちゃ減ってんのよ。

マネ:どんぐらい?

ひで:1990年代後半がピークで、その時の9割減。

マネ:え、そんな減ってんの?

ひで:だいたい、今手形を使ってる会社っていうか事業者は全体の4割しかおらん。

もうすでに6割の事業者は手形をそもそも使ってへん。

支払手形のデメリット

マネ:手形を使わなくなるっていうことは、

何かデメリットがあるからっていうことやんな。

ひで:支払手形で支払うデメリットは2つ。

1つは手形の発行が面倒で金がかかるっていうこと。

銀行から約束手形帳を購入して、

1枚1枚必要事項を紙、つまり手形に記載して、

収入印紙貼るっていうことをせなあかんから、

発行枚数が多くなるとそらもう超絶面倒やし、

金額が大きくなったら収入印紙の額もバカにならん。

もう1つは約束手形っていう紙の現物であることに由来するデメリットで、

要するに盗まれたり紛失したりするリスクがあるっていうことやな。

支払手形のメリット

ひで:一方、メリットももちろんある。

支払手形っていうと短くて30日、

長くて120日とか、超長期手形になると150日とか180日とかの期日になるねん。

この期間のことを手形サイトって言うねんけど、

この手形サイトの分だけ支払いが猶予されるわけやな。

支払いが猶予されるとその分資金繰りが楽になる、と。

つまり、発行するのに金と手間がかかって、

なくさないようにちゃんと管理しないといけないっていうデメリットがあっても、

資金繰りが楽になるっていうメリットの方が大きいなら、

手形を使うっていう選択肢が見えるわけや。

支払手形が減ってきている理由は?

マネ:んーと、この流れで言うと、

メリットが薄くなってきてるからあんまり使われなくなってきてる?

ひで:メリットが薄くなったわけじゃないねん。

1つは手形を受け取る方の都合やな。

手形を受け取る方にしてみたら手形はやっぱりあんまりうれしくないねん。

手形サイトって長くなると100日超えてくるから、

手形で支払った方は資金繰りが楽になるけど、

逆に受け取った方は資金繰りが苦しくなるねん。

せやから、できるだけ受け取る側としては早めに現金で欲しい、となる。

そこに数年前、できるだけ手形はやめて現金で払いなはれや、

っていう国からの御達しが出てん。

特に下請け業者に対する支払いに関してな。

まぁ、そうはいっても銀行に持って行けば手数料はかかるけど、

現金化はできるんやけどな。

もう一つの理由は、売掛金ファクタリングの普及やな。

マネ:ファクタリングて何?

ひで:売掛金のファクタリングっていうのは、

売掛金を現金化する仕組みや。

決済条件っていうのは、例えば

“月末締め翌翌月末現金振り込み”

みたいな感じで、会社間で取り決めるやんか?

そうすると現金払いでも、実際にお金が入ってくるまでに2ヶ月~3ヶ月かかるやん?

やけどもしこの支払い条件が同じ2~3ヶ月の手形やったら、

銀行に持って行って割り引いてもらえば、手数料は引かれるけど、現金化はできるねん。

もしくは裏書すればそのまま支払いにも使える。

そんな感じで、手形っていうのは受け取る側にも一定のメリットはあったんやけど、

この売掛金のファクタリングが普及することで、

もはや手形である必要がなくなったんや。

売掛金を売掛金のままで買い取ってくれるわけやからな。

まとめ

マネ:ということは、まとめると、

支払う側としては、発行・管理コストの負担が重いんやったら、

決済条件を長めの現金払いにしてもらって、

支払われる側としては、できれば短めの現金でもらって、

どうしても長めの現金になった場合にはファクタリングに出して、

現金化してしまえばいいっていうことでOK?

ひで:まぁ、そんなところちゃうかな。

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