こんにちは原田です。
猫と学ぶ経営管理の第15話をお届けします。
巷には多くの節税策が紹介されていますが、
ちゃんと状況に合わせて使わないと、
ただの納税の繰り延べになるどころか、
キャッシュが減っちゃうことにもなりかねませんよ。
ネットには節税策がいっぱい
マネ:なぁ、昨日の話なんやけどな、
ググってみたら、中古の外車が節税に有効って言う話
めっちゃ出てきたんやんかー。
で、そのほとんどが「4年落ちの外車がほにゃほにゃほにゃ有効である」
みたいに書かれてて、昨日所長が言うたみたいな、
実は節税になってないかもみたいな記事は
あんまり見かけへんかったんやけど、これってなんで?
ひで:うーん、確かにググって出てくる記事を読むと、
そういう風な印象持つかもしれへんなぁ。
せやけど、たぶんどの記事も嘘ついてるわけやないんやで?
マネ:そうなん?4年落ちのベンツ買っても節税にならへんにゃろ?
ひで:んーーー、ていうか、節税って何?節税の定義は?
マネ:節税っていうのは税金が少なくなることじゃないん?
ひで:そうなんやけど、”税金が安くなる”っていう意味は一つとちゃうで。
マネ:(੭ ᐕ)) ん?
大抵の節税策はただの納税の先送り
ひで:例えばやな、何かしらの節税策を実行したとするやろ?
ほんで、当期の税金が1,000万円から800万円に減ったとするやろ?
マネ:税金減ってるやん。
ひで:まぁ聞け。
で、来期の税金が逆に1,000万円から1,200万円に増えたとしたら、
これは節税って言えるか?
マネ:当期だけに焦点をあてたら節税になる。
でも、その節税策が影響を及ぼす期間全体で見たら、プラマイゼロ。
せやから、節税策って言えるか微妙なんちゃう?
ひで:そう思うやろ?
せやけど、一般的にはこういうのも節税って言われてるかな。
なんでかっていうとたぶんやけど、
少なくとも当期はキャッシュに余裕を生み出すことができるやろ?
当期の資金繰りがやばくて、
来年になったら楽になるのがわかってるんやったら、
当期の資金繰りが楽になる方法があるんやったら、
それも節税って言っていいっていうことなんやと思う。
節税策を使うときはちゃんと理解してからね
マネ:でも、そういう記事を見て、
「お、節税のためには4年落ちのベンツを買ったらええんやな。」
って信じてしまう人がいたらめっちゃミスリードやん?
ひで:そういう記事をちゃんと読んだらわかるんやけど、
「中古の外車を買ったらトータルで税金が減ります。」とは書いてないと思うで。
マネ:なぬ?
ひで:どう書いてあるかっていうと、
「中古の外車を買うと、耐用年数が2年になるから、
新車やったら6年かかるところ、
たった2年で減価償却費を計上しきってしまえるよ。」
って書いてある。
この言い方には何の嘘もないやろ?
マネ:いやまぁ、確かに。
しかし、なんか納得いかんなぁ。
ひで:あのな。節税については肝に銘じとかないといかんとある事実がある。
それは、
“巷で紹介されている節税策は、使い方を間違えると全然節税にならない”
っていうこと。
マネ:確かに、昨日の4年落ちベンツの例で言うと、結局キャッシュ減ってるもんな。
ひで:そう。もともとベンツが欲しいなぁーって思ってた人にとっては良い節税策になる。
逆にそうじゃない人にとっては、節税どころかキャッシュ減る。
他にも、よく節税策として挙げられるのが経営セーフティ共済。
これも掛金が全額経費になるのはそうなんやけど、
何にも考えずに掛金払い戻すと同額が収入になって何の意味も無いしな?
マネ:ということは経営セーフティ共済が節税になるのは、
実際に経営がヤバくなった時に払い戻す場合に限るっていうこと?
ひで:そう。
払戻金で赤字を補填してはじめて節税効果が得られる。
つまり赤字にならへんかったら永遠に節税にならない。
MAXの800万円を掛けてるとすると、税率30%として、
払い戻すまでずっとマイナス560万円やからな?
マネ:うーん、黒字と赤字を繰り返してる会社なら、
うまいことやれば節税効果を得られるんかー。
ひで:そういうことやな。
大抵の節税策について言えることやけど、
何も考えへんかったらただの納税の繰り延べにしかならん。、
うまくつかって初めて本当の節税になるっていうことかな。
マネ:そういうのって普通の経営者さんで判断できるん?
ひで:もちろんできる人はできる。
やけど、あんまり細かい計算できひんっていう経営者さんは、
ちゃんと原田会計にちゃんと相談した方がええと思うで?
マネ:( ◜◡◝ )
コメント