こんにちは原田です。
猫と学ぶ経営管理の第4話をお届けします。
今日はマーケティング寄りの話です。
誰目線でモノ・サービスをこしらえるのか。
生産者目線か、顧客目線か。
いずれにせよ目指すのは顧客の満足かつ生産者の満足です。
登場猫物と登場人物
原田会計の招きネコ、マネ
原田会計代表、公認会計士の原田(以下ひで)
プロダクトがアウトやねん
マネ:で、昨日の話やけど、プロダクトアウトって何なん?
ひで:プロダクトをアウトすることやな。
終
制作・著作
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Ⓝ Ⓗ Ⓚ
マネ:そんなTwitter界隈のネタぶっこまんでええから、はよ教えろやボケナス。
ひで:ごめん、ちょっとやってみたかってん。
プロダクトアウトっていうのはな、
生産者目線でモノ・サービスを作って提供することを言うねん。
プロダクト・アウトとは,企業が開発・生産した製品を販売促進の強化によって,消費者へ売り込む技術先行型のスタイルのこと。(コトバンクより)
もっと、平たく言うと、
「こんなええもん作ったで!!!うちの技術の結晶や!こんな製品他のどこにもあらへんで!
ええやろええやろ?買わへんか?買わんと損やで!もう買っとき!」
みたいな感じ。
マネ:いやー、こんなおっさんから買いたくないわ。クセが強すぎやろ。
ひで:おっさんかどうかはどうでもええねんけど、
とりあえず生産者目線やねん。
昨日の電子記録債権の話で言うと、
電子記録債権っていうのは、
従来の指名債権・支払手形のデメリットを克服して、
資金決済とか資金調達をもっと円滑にしようっていう目的で作られたわけやろ?
その目的は正しいって言うてもええと思うねんけど、
いざ実用化してみたら、取引先にも導入負担を強いる仕組みになってて、
結局のところめっちゃ利用しにくいやんけ!ってなってるわけや。
これって結局、電子記録債権を使う側(顧客)の事を考えてへんからこういうことになるんとちゃうかな。
マネ:そういう意味ね。メリットばっかり主張してたら、
新たなデメリットに気づいてへんかったみたいな感じなんかな。
せやけど、じゃあどうしたらよかったん?国は。
ひで:新しいモノ・サービスは使ってもらってナンボなわけやろ。
やから、電子記録債権が普及するまでのハードルにどんなものがあって、
どうしたらそれを克服できるのかっていうところまで考えとかなあかんかったんやろな。
マーケットにインせよ
ひで:プロダクトアウトの話が出たから、
せっかくやしマーケットインの話もしとくわ。
マネ:アウトの反対でインやから、今度は顧客目線やな。
終
制作・著作
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Ⓝ Ⓗ Ⓚ
ひで:お前もやりたかったんやんけ。
マネ:(´>∀<`)ゝ
ひで:まぁ、間違ってへんにゃけどな。
消費者のニーズに合わせて企業が製品を開発・供給する市場ニーズ先行型のスタイルをマーケット・イン market-inと呼ぶ。(コトバンクより)
1980年代までは、高度経済成長の波に乗って、
作ったら作っただけ売れる時代やったんや。
せやけど1990年代になってバブルが崩壊して、
モノ余りの時代になって、
消費者が本当に必要と思うものしか買わんようになってしもた。
そんな時に現れた考え方がこのマーケットインな。
ちゃーんと顧客が望んでることを調べて、
それに合わせてモノづくりをするっていうこと。
マネ:マーケットインの考え方やったら、
作ったものがちゃんと売れそうやな。
ひで:プロダクトアウトに比べればそうやろな。
なんせ、顧客側がもう「欲しい」って言うてるわけやから。
P/O vs. M/I ではなく P/O & M/I
マネ:ということはプロダクトアウトより
マーケットインの方が優れてるってことでええの?
ひで:それが一概には言えへんねんなー。
プロダクトアウトとマーケットインは対立の概念で説明されることも多いねんけど、
そうはいっても経済活動においてはプロダクトアウトの要素も必要やし、
マーケットインの要素も必要やと思わへん?
マネ:あー、確かに。
顧客側が自分が本当に何が欲しいかなんかわからへんもんな。
画期的な商品が世に出てきて、周りの人がぽつぽつ使い始めて、
「お?なんか良さそうやな」っていうところから広がっていくっていうことを考えると。
ひで:おれもスマホの黎明期、確か2007年ぐらいやったと思うけど、
e-mobileのスマホが発売されて、何かおもしろそうやなって思って、
買ってみたことあるんやけど、それはもう酷いもんやったで。
数か月で解約してガラケーに戻ったわ。まぁ、どうでもええけど。
そう、顧客は画期的な商品に対するニーズなんか、
自分では持ちようがないねん。
顧客目線でばっかり考えすぎると、
顧客側に革新性とか画期的発想なんか求めるべくもないし、
仮にそういうのがあったとしても、
企業側がそれを吸い上げるのなんか絶対無理やろ。
ということは、マーケットイン一本でいってしまうと、
画期的商品なんか出てこんようなる、と。
マネ:ということは、やっぱりプロダクトアウトとマーケットインは両方必要ってことか。
ひで:ていうか、むしろもうこの二つの概念なくて良くない?
自分でこの話題出しといてなんやけど。
企業は必至こいてとりあえずええもん作って、
ほんで顧客にそれを提示(マーケティング)してみて、
なんかイマイチなところがあったらカイゼンカイゼン。
良いモノ・サービスって結局そういうことやろ?
供給する側の想いと需要側の想いのすり合わせっていうか。
だから、プロダクトアウトとマーケットインの対立軸で語るんじゃなくて、
「ええもん作って、顧客の反応見ながら精々売る努力するんやで。
ほんで生産者も顧客もwin-winの関係作るんやで」っていう、
松下幸之助かなんか知らんけど、
そういう感じの話にたどり着くんやと思うで。
マネ:うん、なんか当たり前の話に思えてきた。
ひで:それでええんちゃう?
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