【第11話】財務諸表の推移分析のコツ

猫と学ぶ経営管理
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こんにちは原田です。

猫と学ぶ経営管理の第11話をお届けします。

今回は財務諸表分析。

その中でも、いわゆる推移分析の基本的な実施方法についてご説明します。

財務諸表、すなわち貸借対照表や損益計算書の推移分析は、

経営分析や異常点の発見において最も手軽で、

かつ有効度もそこそこ高い有用な方法です。

是非一度自社の決算書を手元にやってみてください。

 

原田会計の招きネコ、マネ

原田会計代表、公認会計士の原田(以下ひで)


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財務諸表の分析は職人芸?

ひで:うーん、これは明らかにおかしいなぁ。

経理担当者に聞いてみるか。

これは想定通りやな。たぶん大丈夫やろ。

マネ:(じーーーー)

ひで:なんじゃ?

マネ:見て盗んでんねん。

ひで:何を?

マネ:職人の技を

ひで:おれは公認会計士やから侍(士)であって、職人ちゃうぞ。

マネ:そういうこと言うてんのとちゃうねん。

ひで:ほななんやねん。

マネ:いっつもそうやってクライアントの試算表とか財務諸表眺めてぶつぶつ言うてるやろ?

ほんで、なんか知らんけど、記帳の間違いとか発見してるやんか?

なんでそんなうまいこと見つけられるんかなぁーと思って。

ひで:職人の技やからな。

マネ:職人ちゃうって今言うたばっかりやんけ。

財務諸表分析は会計士の超得意分野

ひで:まぁ、職人かどうかはともかく、

ある程度は訓練によって身につくものやろうなぁ。

マネ:どういう訓練?

ひで:公認会計士は試験に合格したら監査法人に就職するやろ?

ほんで上場企業とかを中心に大きい会社の会計監査をすることになるわけやけど、

そこで求められる基本かつ超重要スキルがこの財務諸表の分析スキルやねん。

マネ:監査って、なんかこう領収書とかをバシバシ見ていくみたいなイメージとはちゃうん?

ひで:そういうイメージを持たれてるのはわかってるけど、

それは監査の一部でしかないなぁ。

財務諸表の分析っていうのは監査のあらゆる局面で使われるんやわ。

何か変なことが起こってないかとか、会計処理が間違ってないかとかっていうことを、

財務諸表を通して、何ていうかこう、ちょっと大きい目線でチェックする、みたいな?

この財務諸表分析を、それこそ会計士1年生からずっとずっとやり続けるから、

勘どころも良くなっていくんやわ。

マネ:なんか聞いてるとモヤっとした手続やけど、

それでもちょくちょく間違いを見つけてるから、すごいなぁーと思って。

おれにもどうやってやるか教えてくれへん?

ひで:おー、かまへんよ。

財務諸表推移分析のコツ

ひで:まず用意するのは、財務諸表な。

貸借対照表と損益計算書。もちろん試算表でもええで。

これを最低2年分。できたら5年分。

まぁそうは言っても、5年分になると視点もぼやけるし、最初は2年分でええわ。

マネ:なんで複数年の財務諸表が必要なん?

ひで:今から教える財務諸表分析は、

いわゆる増減分析とか推移分析とかって言われるやつで、

複数年の流れの中でおかしなところが無いかどうかをチェックするやり方やから、

単年度の財務諸表だけ見ててもほとんど何もわからへんねん。

マネ:ほうほう。

ひで:ほんで、とりあえずこの2年分、

1年前と2年前の財務諸表を横に並べる。

そんで、勘定科目毎に引き算して2年前から1年前の増減額を計算する。

紙でやってもええねんけど、できればエクセルに数字を入れた方が楽やで。

マネ:ほい。

ひで:で、勘定科目ごとにこの増減金額を眺めていくんやけど、

ここで視点が2つある。

1つ目の視点
大きく増減している勘定科目があればその理由を明らかにする
2つ目の視点
大きく増減していない勘定科目について、
会社の状況から考えて、動いてなくてよいかを考える
マネ:おっと、ちょっと難しくなってきた。

1つ目はわかりやすいな。

増減金額を眺めていって、大きく増減してるところを探して、

増減の理由を説明できればええんやろ?

ひで:せやな。どのくらいを”大きい”と捉えるかは、会社の規模次第やで。

ただ、ここで注意点というか、この推移分析の肝があんねん。

それは、

「なぜ?」を最低2回繰り返すこと。

これはどういうことかっていうと、

例えばそやな、売掛金が大きく増えてたとするやんか。

ほんならその理由を探るわけなんやけど、

“○○株式会社に対して、決算月に大口の出荷があったから”

これではあかんねん。

決算月に大口の出荷があったら売掛金増えるんは当たり前やん。

そうじゃなくて、

なんで決算月に○○株式会社に対する大口の出荷があったのか?
っていう、もう一つ踏み込んだ「なぜ?」に対して答えを出さんとあかんねん。

ここまで踏み込むことによって、

“本当に決算月に○○株式会社に対して大口の売上を計上して良かったのか”

っていうことを考察できるわけやな。

例えば、この案件が本来は期末が明けてからの納期の案件やったとしたら、

「あれ?この案件って来月の出荷違ったっけ?ほんまに今月の売上でええんか?」

っていうところで仮に間違いがあったら是正できるやろ?

マネ:お、おう、なるほど。

難しそうやけど、理屈はわかるで。

マネ:ほんなら、2つ目は?

ひで:こっちの方が難しいで。

動きがなくて良いことの証明。

言うたら悪魔の証明みたいなもんやからな。

おれが気を付けてることは、

この分析をする前提として、

この会社の一年間の何か特徴的なイベントとか、

トピックになる事項を頭に入れとくんよ。

例えば、今年は大口の新規顧客が開拓できたとか、

新しい工場が竣工したとか、

その会社にとって大きな変化っていうものを頭の中に入れておくことで、

“変化すべきところが変化してなかったらおかしいやんけ?”

っていうのを気づくことができるわけやな。

マネ:ということは、経営者が自分で自分の会社の分析をする分にはいいけど、

他人が人の会社を分析しようと思ったら、

その会社のことを結構ちゃんとわかっとかんとあかんっていうことか。

ひで:その通りやな。会社のビジネス理解が超重要。

マネ:でもコツを教えてもらったからいっぺんやってみよ。

ひで:おう、やってみやってみ。

分析なんかやればやるほど勘が研ぎ澄まされてどんどん上達するから。

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