会社は赤字では倒産しない。お金が無くなった時に倒産するという話を昨日しました。では、会社が危ないのか危なくないのかをどうやってみたらいいのかという点について少しご説明します。
トヨタのお金はベイブレード46億個分
お金が無くなった時、会社は倒産する、ということは、会社が倒産するか倒産しないかということを見極めたければ、お金を十分に持っているかどうかを見ればいいわけですね。
では試しに超有名上場企業がお金をどれくらい持っているか見てみましょう。
2019年3月期のトヨタ自動車㈱
現金及び現金同等物:3兆5千億円
定期預金 :1兆1千億円
すげー、4兆6千億円もあるわー。ベイブレード46億個も買えるわー。絶対倒産せぇへんわー。
(ここまで棒読み)
・・・。
さて、この4兆6千億円というお金の残高、多いでしょうか少ないでしょうか。
ベイブレードを46億個も買えるという意味では確かに”多い”と言ってもいいでしょう。
しかし、倒産をしない水準かどうかという意味で果たして”多い”と言っていいでしょうか?
トヨタの借金はベイブレード96億個分
トヨタは世間では、日本最大の超優良企業ということになっています。おそらく日本国民の大多数がトヨタは倒産しないと思っているでしょう。しかしトヨタであっても倒産しないとは限りません。
先ほどはトヨタの2019年3月期のお金の残高をご紹介しましたが、では借金はどうなっているか見てみましょう。
短期借入金 :5兆3千億円
一年以内に返済予定の長期借入金:4兆3千億円
すげー、ベイブレード96億個分やー
短期借入金も、一年以内に返済予定の長期借入金もいずれも2019年3月末から1年以内に返済しなければならない借入金です。そしてその額、4兆6千億円をはるかに上回る9兆6千億円です。
ということは、何らかの事情により、銀行が全額すぐ返してくれ!と言ってきたら、額面だけで見ると、トヨタはそれを返済しきれないわけです。
しかし、経営学的にはトヨタは潤沢な資金を保有しており、当面倒産の心配はないと言われています。
絶対額でみても、借金との比較でみてもだめ
4兆6千億円というお金の残高と9兆6千億円という借入金の残高。絶対額でみるとどちらも、とんでもない額です。
しかし、全額すぐに返せと言われれば、返しきれません。
しかししかし、トヨタは倒産しないと言われています。
あれ?話がよくわからなくなってきましたね。
(明日へ続く)
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