こんにちは原田です。
猫と学ぶ簿記超入門 第24話をお届けします。
22話では不明な出金の一例としての、現金過不足をご紹介しました。
今回は現金に限らず、不明な入出金があった時にどう扱うかの話です。
登場猫物と登場人物
前回のお話
謎の入金はとりあえず仮受金へ
マネ:なぁなぁ、IB(インターネットバンキング)のこの入金見てよ。
ひで:どうした?
マネ:ほら、これ。振込人ヤマダで6万円。
ひで:ん?なんじゃこれ?ヤマダ?
うちのクライアントにヤマダはおらんぞな?
マネ:どうしといたらいい?
ひで:うーん。ほっとくわけにもいかんけど、
預金残高合わせなあかんし、とりあえず仮受で処理しといて。
マネ:仮受?仮受金?
これでいい?
普通預金 | 60,000円 | 仮受金 | 60,000円 |
ひで:そうそれでいい。
いいんやけど、ちゃんと原因究明せなあかん。
マネ:わからんかったらどうするん?
ひで:わかるまでやる。それが経理の腕の見せ所。
マネ:えー、きっつー。
ひで:とはいえ、このことばっかり考えてるわけにもいかんから、
他の仕事しながら、ぼちぼち考えよか。
原因がわかったら、本来の勘定へ振り替え
~~~半月後~~~
マネ:なぁ、売掛金の消込チェックしてんにゃけど、
▲■工務店から先月分の入金あらへんねん。
ひで:ん?そうなん?なんでやろ?
山田さんの奥さんしっかりしてるから入金遅れたことないのに。
マネ:ん?。。。やまだ!
ひで:なんのこと?
マネ:もう忘れたんか、このぽんすけ!
やまだや、やーまーだー!
ひで:!!!あれかー!
そういうことか、なんでかは知らんけど、
プライベートの口座から振り込んでしもたんかな。
マネ:よかったよかったこれで解決やな。
というわけで、こないだの6万円は、売掛金の回収やったから、
仮受金を消して、売掛金の消し込みに変更、っと。
仮受金 | 60,000円 | 売掛金 | 60,000円 |
ひで:そういうことやな。
マネ:ちなみに、この仮受金、決算までにわからへんかったらどうすんの?
ひで:そんなことがあったらあかんにゃけども、
仮受金のまま置いておくしかないなぁ。
でも、3年も4年もそのままにしておくわけにもいかんから、
〇年経ったら処理するっていうルール作りが必要。
マネ:処理って?
ひで:雑収益やな。営業外収益。
マネ:原因究明お手上げってこと?
ひで:まぁ、そうなる。
でも、仮受金のまま置いておくにしろ、雑収に振り替えるにしろ、
現金過不足とおんなじで、経理がしっかりしてへんっていう目で見られるから、
できればちゃんと解決しておきたいところやな。
謎の出金があった場合は仮払金で処理
マネ:今回は謎の入金をどうするかっていう話やったけど、
謎の出金があった場合も同じ扱いになるんか?
ひで:そうやで。
内容のわからへん出金があったらとりあえず仮払金にもっていく。
ほんで、原因がわかったら本来の勘定科目に振り替え。
せやけど仮払金は、仮受金より業が深いってことはわかっときや。
マネ:どういうこと?業が深いって。
ひで:要するに、自分のしでかしたことやろ?ってこと。
内容不明の入金は、自分がどんだけがんばってたって、
相手のあることやから、発生する時は発生するやん?
やけど、仮払金は自分が何かに支出したことによって生じるもんやろ?
やから、自分さえしっかりしておけば、謎の出金なんか有り得へんやん。
マネ:そういうことね。
ひで:あ、ちなみに、仮払金の原因がわからなくて、
仕方なしに雑損失(営業外費用)に持っていったととして、
当然ながら、税務上の損金(いわゆる経費)にはならんからな?
マネ:そらそうやろ。領収書も何もあらへんやん。
ひで:わかってるんならいい。税務申告で自己否認な。
(次回へ続く)
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