【第28話】賞与は場当たりではなく計画立てて支給

猫と学ぶ簿記超入門物語
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こんにちは原田です。

猫と学ぶ簿記超入門 第28話をお届けします。

今回は賞与のお話。

賞与はその支給時期や支給額によっては、

最終的な利益に大きな影響を与えますので、

足元の業績が良いからと言って、場当たり的に支給するのではなく、

きちんと内部ルールに則って支給しましょう。

 

登場猫物と登場人物

原田会計の招きネコ、マネ

原田会計代表、公認会計士の原田(以下ひで)

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場当たり支給はだめ

ひで:うああああ、玉井社長、またこんな時期に賞与出してるわ。

前にも言うたのになぁ。

マネ:どないしたん?

ひで:ん?あぁ、T&Gエステートなんやけどな。

玉井社長がまた気まぐれで賞与支給してんねん。

マネ:そんだけ儲かってるっていうことなんちゃうん?

ひで:儲かってること自体はええし、

従業員にとってもモチベアップになるやん?

でも、経営のことを言うたら、後先のこと考えんとぽんぽん賞与だしてたら、

損益ガタガタになって予測もつきにくくなるし、

資金繰りも狂ってくるから、あんまりやらんほうがええと思うねんけどなぁ。

マネ:資金繰りが狂ってくるっていうのはわかる。

一時的にキャッシュがガクンと減るわけやから。

せやけど、損益がガタガタになるっていうのはどういうことなん?

ひで:簿記のお勉強的な話で言うと、賞与なんかいつ出してもいいねん。

マネ:ちょっと待って待って、その簿記的なところ教えてーな。

何事もまず基本からやろが。

ひで:え?普通の処理や。なんも難しくないで?

“例えば300万円の賞与を現金で支給しました”やったら、

賞与 3,000,000円 普通預金 3,000,000円

これでいい。

マネ:うん、普通やったわ( ◜◡◝ )

おすすめは引当金計上

ひで:でも、それやと経営的には、突然の風に吹かれて

利益がガクっと減ったり、キャッシュがギリギリになったりするかもしれんやん。

ということで、おれが激烈に推奨してるんが、計画立てて支給するパターン。

ちょっと前提を置くで

賞与支給の前提

  • 3月決算の会社
  • 賞与の支給は6月10日と12月10日の年2回、
    支給日に在籍している従業員に対して支給する
  • 6月賞与の計算期間は10月1日~3月31日
  • 賞与の支給原資は概ね経常利益の5%とする

マネ:計算期間って何?

ひで:計算期間って言うのは、賞与を誰にいくら払うのかっていうのを決める期間のこと。

もっと馴染みのある言葉で言うたら査定期間って言うかな。

今回の場合やと、10月1日から3月31日の間の成績で6月の賞与支給額が決まるっていうことな。

マネ:なるほど。

ひで:この前提を見たらわかる通り、6月賞与の計算期間は、

10月1日から3月31日までで、支給原資もある程度明確やから、

3月の決算を締める時点で賞与の額ってもうほぼ決まってるはずやん?

もちろん、この前提の場合、従業員全体で経常利益の5%やから、

ちょっとしかもらえへん従業員と、一杯もらえる従業員がいるかもしれんけど。

とにかく、3月決算時点で、会社として6月に支払う賞与の額はだいたいわかる。

やから、仮にその額が3,000,000円とすると、決算の時に切る仕訳はこう。

賞与引当金繰入 3,000,000円 賞与引当金 3,000,000円

マネ:出た引当金。

ひで:引当金は↓の記事とかでもちょっと説明してるけど、

要するに将来の支出を、前もって費用処理しておくっていう仕組みなんや。

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貸倒引当金もおんなじ考え方やで。

【第21話】売掛金が回収できなくなったらしなければならないこと
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こうすることで、損益側では、

費用をルールに則って前もって計上しておけるし、

資金繰りの方も、6月にこんだけのキャッシュが必要なんやなっていう予測が立つ。

実際、6月に支給する時には、費用はまったく触らずに、

資産と負債の動きだけになるんやで。

賞与引当金 3,000,000円 普通預金 3,000,000円

賞与引当金が買掛金とか借入金みたいな扱いになってるやろ?

マネ:うん、わかるわかる。なんや簡単やん。

できれば月次で引当計上して、経営管理にも役立てる

ひで:で、もっと言うと、できれば引当金は毎月計上してほしい。

マネ:どういうこと?

ひで:今回の場合で言うと、3月の決算時に半年分の3,000,000円を、

一度に計上してるやんか?

ということは、賞与関連の損益って、3月に急に発生することになるやん?

マネ:そらそうやろ。査定の結果で支給額が決まるんやから。

ひで:そうなんやけど、おれの基本方針は月次決算をしっかり組んで、

毎月毎月ちゃんと損益管理して、未来に活かしましょうっていうスタンスやねん。

そういう前提に立つと、毎月経常利益把握して、毎月その5%を引当計上しておくと、

月別の損益がぺたーっと平準化されて経営管理上はすごい良い感じなる。

まぁ、そこまで厳密にやらんでも、

例えばだいたい給与の1.5ヶ月分の賞与出すよな、

っていうのがわかってんにゃったら、

その1/6の0.25ヶ月分を毎月引当計上するでもええと思う。

とにかく、おれは毎月の損益を平準化したい。

その方が意思決定がしやすくなるから。

マネ:ううーん、簿記の話じゃなくて、経営の話になってきた。

ひで:それでええんやで?

簿記っていうのは、とかく、利益とか税金を

計算するためだけのものって思われがちやけど、

それは過去の実績の集計でしかないやん?

でもその過去の実績をうまく未来に利用できたら一石二鳥やんか。

ほとんどの経営管理とか管理会計っていうのは、

適切な過去実績の集計をもとにして、未来を考えるためにあるんやからな。

マネ:なんか小難しい話になってきたけど、

要するに、未来のことを考えようと思ったら、

過去のことをちゃーんとやっとこうっていう話でOK?

ひで:それでええんちゃう?( ˙꒳˙ )

(次回へ続く)

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