【過剰なおもてなしに】良いモノには相応の対価を!-商売の大原則は等価交換です-【反対です】

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日本人は多くを求めすぎています。それが回りまわって自分の首を絞めていることに早く気付くべきです。

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素朴な疑問

日本がおもてなしの国であると言われて久しいですが、殊、買い手と売り手の関係を問われると疑問符がつかざるを得ません。

どういうことかというと、日本では買い手の力が強すぎるのではないかということです。

旅館に行けば仲居さんが丁重におもてなしをしてくれます。スーパーに行けば定員さんが立ってレジを打ち、丁寧にお釣りを渡してくれます。公共交通機関でも、わからないことがあれば懇切丁寧に教えてくれます。

それ自体はすごく良いこと。「良いこと」というとふわっとしていますが、何というか日本人の国民性がよく表れているなという感じがします。人に気持ちよく過ごしてほしいという心の表れでしょう。

しかし買い手側は、その売り手の心に応えるだけの対価を支払えているでしょうか。

商売の大原則

商売の大原則は「等価交換」です。払ったお金と受け取るモノ・サービスは等価値なのです。

原田はよく、「ええもん高い」、「安かろう悪かろう」ということを言いますが、これは商売の大原則に従った考え方です。良いモノには相応の対価が求められるのです。

では、「良くて安い」に出会うことがあったとしたら?

それは「売り手が無理をしている状態」であると考えるべきです。

海外に目を向けてみるとどうでしょう?海外で買い物や食事をすると、「やっぱりちゃんと金出さなあかんな」と思うこと、ありませんか?

  • 安ければウェイターのサービスが悪いのは当たり前。良いサービスを受けたらチップを払うのが当たり前。
  • 安いホテルが汚いのは当たり前。綺麗で安全な場所にあるホテルが高いのは当たり前。
  • 低賃金のスーパーのレジ定員の態度が悪いのは当たり前。

日本人は皆が皆「無理をしている」

日本は先進国の割に物価が安いと言われます。牛丼なんかはその典型ですよね。あのクオリティの食事が数百円で出てくるのですから。健康のことを考えなければ毎日牛丼食べてれば無茶苦茶節約できますよ。

しかしそれが逆に、回りまわって自分が売る側になった時に、強烈な強迫観念として返ってきているという風に考えると、、、

経営者であれ被雇用者であれ、また営業であれ経理であれ製造であれ、どんな人であってもその働きは最終的には「個人消費」に行きつきます。

株式会社吉野家で働く人はどの職種であっても、すべての人が一杯の牛丼を消費者に届けるために日々汗を流しています。

このように、1杯の牛丼は様々な人たちの働き集大成ですが、しかし、ここから得られる三百数十円というお金は果たして、彼らの働きに見合っているのでしょうか。

旅館の仲居さんはその高品位なおもてなしサービスに相応しい給料を得ているのでしょうか。

Noです。

断じて言います。Noです。

こういうことを考えていると、大学生時代にホテルでウェイターとしてアルバイトしていたことを思い出します。

とある黒服(社員)がよく言っていました。「君ら、給料もろてる以上プロなんやから、責任もってプロとしての仕事せなあかん」と。

当時は、「ほうほう、そういうもんかぁ」と思っていましたが、今だったら激烈に反論します。

「時給900円のバイトにプロ根性求めんなポンカスが。求めるんやったら最低でも時給1,500円よこせ!」と。

そう、期待してはいけないと思うんですよ。いや、期待してもいいんですけど、その期待は回りまわって自分の薄給になって返ってきますからね。

皮肉な日本人のおもてなしマインド

働いても働いても給料上がらない。やっている仕事の割に給料が安い。

公認会計士も状況は同じです。

ひんしゅくを買うことを承知で言いますが、あれだけ苦労して資格をとって、毎年毎年専門的知識のアップデートを続けて、そして「社会的使命」という名の大きな責任を負わされて、 あの給料ですからね。もちろん平均的な同年代のサラリーマンよりは多くもらってますが、一方で上場企業の役無し社員より少ないこともあります。(強調してしておきますが、給料の絶対額の話じゃないですよ。求められる能力・責任との対比の話です。)

この状況はいかにして生み出されているのか。

監査報酬が安いから。なぜ監査報酬が安いのか。

クライアントが経費を絞っているから。なぜクライアントが経費を絞るのか。

クライアント自身が顧客から十分な利益をとれていないから。クライアントの利益が小さいのはなぜか。

最終消費者が良いモノを安くで求めすぎるから。

この構造、公認会計士だけではないでしょう。

日本人は良いモノ・サービスを求めるが故に、そして求められるがままに安価で高品質を無理して提供するが故に、自分にそのツケが回ってきていることに気づいてないのではないでしょうか。

恐れずに言わないといけないことは言うぞ(と自分に言い聞かせる)

幸いにして原田は今自分で自分の提供するサービスに値段を付けられる環境にいます。もちろん競争社会ですから、自分の言い値が通ることばかりではないとわかっています。

しかしながら、安易な値下げには断固反対します。ネットで少し探せば、激安税理士だのなんだのが跋扈(ばっこ)しています。自分で自分の首を絞めてどうするのでしょう。

すべてのモノ・サービスには相応しい対価が存在するはずです。皆が皆正当な対価を受け取って、ハッピーになれる世の中にしていきましょうよ。

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